『バイノーラル音声創作クラブ Vol.2』にチーフエンジニア佐藤が登壇させていただきました!(中編)

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前回の記事に引き続き、『バイノーラル音声創作クラブ Vol.2』の内容レポートになります。

今回は参加者の方から会場での質疑応答や事前アンケートでいただいた質問と、それに対する弊社チーフエンジニアからの回答をまとめたレポートになります。

『バイノーラル音声創作クラブ Vol.2』にチーフエンジニア佐藤が登壇させていただきました!(前編)

文量がかなりのボリュームとなるため、中編後編の2回に分けて記録していきます。

スタジオでバイノーラル作品をレコーディングしたい方も、自宅で宅録制作を進めたい方にも、どちらにも参考になる内容となっているかと思います。

~以下レポート~

 

【交流会で頂いたご質問①】
Q.ワークショップで行っていたRXの使い方を教えてください!
A.DAWからRX10に送ってノイズ処理、からのDAWに戻すっていうフローです。
DAWごとにやり方の記事貼っておきます。

ProTools
https://support.minet.jp/portal/ja/kb/articles/izo-rx-pt

Logic
https://support.minet.jp/portal/ja/kb/articles/howtouse-rx-logic

Cubase
https://support.minet.jp/portal/ja/kb/articles/izotope-steinberb-rxconnect

【交流会で頂いたご質問②】
Q:KU100の頭にちょんまげみたいに付いてるセンターマイクの効果と使い方を教えてください。
A:まずなんでこんなことしてんの?というと、KU100だけで正面から声を入れた時に真ん中が薄く聞こえるのが気に入らなくて解決方法を色々考えた結果、今のご提案になってます。

・使い方
ミックスする時にKU100とセンターマイクを両方一緒に鳴らす、だけです。
混ぜる比率は同等で程よくなるように収録時点でおおよそバランスは取ってますが、好みで調整してください。両方鳴らしてからセンターマイクのチャンネルをオンオフしながら聴き比べるのがいいと思います。
・メリット
センターの音像がくっきりする、という印象になると思います。同時に正面と背後の音がよりわかりやすくなるかなと。
・デメリット
センター以外で声を入れてる時もやや影響を受けて定位が少しセンターに寄る傾向があります。あと編集の手間がちょっと増えます。
・使い方のコツ
デメリットを解消する為、センターで声を入れている時以外はセンターマイクの波形をカット、もしくは音量をゼロにしてあげるといいです。声が真ん中からサイドに動く時に、動きに合わせてボリュームが落ちるようにしてあげるといい感じになります、たぶん。
あとKU100とセンターマイクのタイミングが収録された状態からズレると悲惨なことになります。カット時に両方合わせて編集するのと、どちらかだけプラグインを挿す時はレイテンシーも気をつけましょー。
・位相おかしくならない?→チーフ佐藤はおかしくは聴こえないんですが、どうですかね?
・あんま好みじゃないかも→納品はデータ分けてありますので、オフにしてKU100のみでいくのも勿論アリアリです。
・好みだけど編集めんどくさいよ!→こだわりとタイパを天秤にかけましょう!

【交流会で頂いたご質問③】
Q:収録の時にエンジニアさんてどこまでサポートしてくれるんですか?

A:サポート範囲って多岐に渡ると思うので、項目分けてお答えしますね。
今回はボイス収録の想定です。

1.録音進行面のサポート
はじめてスタジオを使うクライアントさん、声優さんもいらっしゃいますので、録音進行をエンジニア主導で進めさせて頂く事が可能です。
例えば、まず台本の不明点の確認、リテイクのタイミング、休憩のタイミング、他にもクライアントさん、役者さん双方不安点確認、などなど。要は「事前に決めておくと安心して収録できるよね!」という部分を確認したりします。
事前に台本を隅々まで読み込むまではしませんが、開始前におおよその内容・文量を把握した上で、収録スタートしてからはある程度進捗具合も見たりしてます。時間通り終わる事も大事ですからね。「これは予定時間には終わらないかも」と思ったらクライアントさん、役者さんに一度ご相談した上で、延長?後日続き?はたまた休憩時間調整?を確認したりします。
勿論、ご希望に応じてクライアントさんや役者さんの際は進行お任せする事もあります。
うちに仕切らせろや、ああん?な事はしまへん。

2.録音品質面のサポート
編集時に修正が困難なノイズが入ってしまった場合など、リテイクをエンジニアからご提案しています。(部屋やビルに起因するノイズも時折あるのが申し訳ない限りです…)
また、マイクとの距離感や位置移動などダミーヘッドに慣れていない役者さんやクライアントさんの場合はエンジニアからサポートしたりしてます。(ここまで言ってから、移動して…続きを始めると繋がりやすいと思いますよー、とか。もーちょい離れた方がキツイ音にならないかもですー、とか。)
他に客観的に疲労がみられたりする時はエンジニアから休憩を提案したり、色々クオリティ向上の為のサポートをしてます。
とはいえ!エンジニアも人間ですので、見落としや至らぬ部分もあります。ですので、ディレクションに入るクライアントさん、気づいた時はご遠慮なく言ってくださいね!

3.編集時に少し楽できるようにサポート
エンジニアも台本を追いながら収録を進めます。追いながら台本にメモを入れます。ひとつ、言い直したセリフのとこにチョン。ふたつ、おおよそそのセリフが何分何秒くらいに録ってあるかのタイムメモ(10’25、みたいに)。このメモが入った状態でクライアントさんに音声データと一緒にお渡ししますので、編集がすこーし楽になると、いいなあ。
あと、最近は言い間違いの箇所に「コッ」とクリック音が鳴るデータもお渡ししてます。これを音声データと一緒に並べるとDAW上で視覚的にリテイク箇所がわかる、と。(エンジニア大橋発案、よー考えるわ。)
とはいえ!エンジニアも人間ですので(略

4.演技やキャラクター面のディレクションサポート
この部分に関してもエンジニアが気づいた、気になった時は意見を言わせていただいたりします。とはいえ!演技ディレクションが本業ではありませんので、リスナー視点での意見だと思って聞いて頂けるといいかなと思います。
ガッチリディレクションが必要な場合はご相談ください。費用は別途ですが、ディレクター手配可能です!

以上!なっっが!!
あくまでMoonbow Musicの場合、です。
こんな事してくれると嬉しいよ!とかはご意見ぜひください!

~以上、次回4~10番までを掲載予定~

 

♪♪♪ 株式会社Moonbow Music ♪♪♪

東京と横浜でレコーディングスタジオを2店舗経営。
音楽や効果音SEの制作、バンドアテンド、ライブREC/配信等も承ります!

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